特殊車両通行確認制度とは?仕組み・メリット・許可制度との違いを徹底解説

特殊車両通行確認制度とは?仕組み・メリット・許可制度との違いを徹底解説

特殊車両通行許可について調べていると、

  • 「通行確認制度って何?」
  • 「従来の特車許可と何が違う?」
  • 「どっちを使えばいいの?」

と疑問に感じる方は多いのではないでしょうか。

結論からいうと、

👉 特殊車両通行確認制度とは、オンラインで即時に通行可能経路を確認できる制度であり、従来の「許可」とは違い、「確認すればすぐ走れる」のが最大の特徴です。

■ 特殊車両通行確認制度とは?

👉 特殊車両通行確認制度とは、事前に登録した車両について、通行可能な経路をオンラインで確認し、そのまま通行できる制度です。

特殊車両通行許可との違いは以下の通りです。

■ 特殊車両通行許可との違い

(出典:一般社団法人 道路新産業開発機構 資料)

👉 上記の表から見ても、処理方法とスピードが大きく違います。

👉 特殊車両通行許可についてはこちら

● 従来の特車許可制度

  1. 申請(1経路ごと)
  2. 審査・協議
  3. 許可証発行
  4. 通行

👉 許可まで約30日程度かかっています。(令和元年度)

● 特殊車両通行確認制度

  1. 車両登録(1回)
  2. 経路検索(オンライン)
  3. 即時回答
  4. 通行

👉 確認後すぐに回答を受けた経路を通行可能です。(即時)

👉 “申請して待つ”から“検索してすぐ走る”へ変わった制度です。

● 比較表

特車通行許可制度特車通行確認制度
車両登録車両登録は不要
許可証の有効期間内は通行可能です。
車両の事前登録が必要です。
5年ごとに車両登録を更新します。
手続き~運行数日~数ヵ月が必要です。即時に通行できます。
経路(手続き時)自ら手作業で通行したい経路を選定する。システムで通行可能経路を自動表示します。
対象道路道路法上の道路全てが手続きの対象です。道路情報が電子データ化された道路が対象です。
経路(通行時)通行できる道路の区間を一覧表、経路図で表示します。
経路図はパソコンでの表示または紙媒体で対応します。
通行できる道路の区間を経路図で表示します。
経路地図はタブレット等でいつでも閲覧可能です。
支払い請求書を郵送で受取り、銀行等で振込等による支払いです。オンラインでキャッシュレスによる決済が可能です。
携行書類オンラインでキャッシュレスによる決済が可能です。回答書を携行(電子データも可)します。
入力申請の都度、車両諸元等の情報を入力します。車両登録の情報を用いるため、車検証情報から一部入力されます。

(引用:一般社団法人 道路新産業開発機構 資料)

■ 確認制度を利用できる車両

登録可能な車両の基準は以下の通りです。

(出典:一般社団法人 道路新産業開発機構 資料)

■ 注意事項

  • 登録手数料は1台あたり5千円で、5年間有効です
  • トレーラ(被牽引車)については登録手数料、有効期限はありません
  • 車両登録ができても、通行道路の状況によっては経路確認ができない場合があります
  • 利用するには、基準に適合したETC2.0車載機が必要です

■ 制度の仕組み

● ① 車両登録(最初に1回)

👉 主に以下の車両情報を登録します。

  • 車両寸法
  • 重量
  • ETC2.0情報

👉 登録は5年間有効となります。

● ② 経路検索(確認)

👉 出発地・目的地を入力し、システムが自動で経路を検索します。

● ③ 即時回答

👉 通行可能経路が地図で表示され、さらに主経路・代替経路・渡り線も表示されます。

● ④ 通行

👉 回答された経路をそのまま走行可能となり、当日から走行できます。

■ 通行可能経路の確認方法

通行経路の確認方法は、2つの方法があります。

● ① 2地点双方向2経路検索

👉 出発地から目的地までのルートを直接検索する方法です。

■ 特徴

(出典:一般社団法人 道路新産業開発機構 資料)

  • 主経路と代替経路(代替経路がある場合)の2ルートを表示
  • 2つのルートをつなぐ「渡り線」も表示
  • それぞれ双方向(往復)の経路を確認可能
  • 経路の中間部分(ラストマイルを除く)は、重要物流道路や大型車誘導区間が優先される
  • 距離優先・高速道路優先などの条件設定も可能

👉 合計で複数パターンの走行ルートを把握でき、渋滞や事故時の迂回に利用できます。

👉 重要物流道路についてはこちら

👉 大型車誘導区間についてはこちら

● ② 都道府県検索

👉 都道府県単位で通行可能な道路網をまとめて確認する方法です。

■ 特徴

(出典:一般社団法人 道路新産業開発機構 資料)

  • 重要物流道路・大型車誘導区間をまとめて確認可能
  • 通過する際に必要な都道府県を選択する
  • 広域的な通行ルートの把握に適している

■ 特殊車両通行確認制度のメリット

主なメリットとしては以下のようなものが挙げられます。

● ① とにかく早い

👉 即時回答 → そのまま走行可能

👉 特殊車両通行許可では運行まで約1ヶ月とされていますが、即時通行ができます。

● ② 手続きが簡単

👉 車両登録は1回で、経路指定不要です。

👉 システムが経路を自動検索してくれます。

● ③ 柔軟な経路選択

👉 主経路+代替経路と渡り線も使用できるため、渋滞時でも迂回可能です。

● ④ オンライン完結

通行可能経路の確認、手数料の支払いまで24時間対応可能なため利便性が高い。

■ 特殊車両通行確認制度のデメリット・注意点

メリットだけでなく、デメリットも存在します。

● ① 対象道路が限定

👉 電子データ化された道路(収録道路)のみでしか対応できない

👉 収録道路・未収録道路についてはこちら

● ② 個別協議が必要な経路は不可

👉 個別協議が発生する場合は従来の許可制度になる

👉 個別協議についてはこちら

■ 現場目線の結論

👉 「確認制度でいけるか?」を最初に判断するのが重要

そして、

👉 ダメならすぐ許可申請へ切り替える

これが実務の正解です。

■ よくある失敗

  1. 確認制度でいけると思ってギリギリまで粘った
  2. 個別協議があった
  3. 許可申請に切替えた
  4. 通行日までに間に合わない

👉 まず確認制度が使えるかを検討をして、ダメなら許可申請をおこないます。

👉 早めの経路確認が重要です。

■ 手数料

車両登録、経路確認にかかる手数料は以下の通りです。

(出典:一般社団法人 道路新産業開発機構 資料)

■ 支払い方法

支払い方法はオンラインによるキャッシュレス決済になります。

  • クレジットカード
  • ネットバンキング(20,000円を超える場合のみ)

👉 上記の2つを利用することができます。

■ 積載貨物の重量記録の保存義務

👉 特殊車両通行確認制度では、通行日から1年間、重量記録を保存する義務があります。

👉 また、国から重量記録の提出を求められる場合もあります。

■ 保存が必要な記録内容

以下のいずれかの書類を保存しておく必要があります。

■ ① 乗務記録

  • 積載貨物の重量
  • 積卸しの日時
  • 積卸しの場所

■ ② 送り状

  • 積載貨物の重量
  • 積卸しの日時
  • 積卸しの場所

■ ③ 上記に準ずる書類

上記①・②と同様の情報が確認できるもの

■ ④ 積卸し時の重量測定結果

  • 総重量
  • 測定日時

👉 なお、これらの書類はメールなどの電子データによる管理・保存でも問題ありません。

■ よくある質問

Q. 未収録道路は確認制度で経路確認できますか?

👉 できません。
確認制度は、電子データ化された道路のみ対象となっています。
そのため、未収録道路、個別判断が必要な区間これらは従来の特車許可制度で申請が必要です。

Q. 経路が表示されない場合はどうすればいい?

👉 特車許可制度へ切り替えます。
経路が表示されない場合は、対象外道路を含んでいる場合や条件に適合していない可能性が高いです。
そのまま進めず、早めに許可申請への切替が重要です。

Q. 複数台の車両をまとめて経路確認できますか?

👉 可能です。
ただし、軸数が同一であること、同条件の車両であることが条件です。
車両グループを作成して一括確認します。

Q. 回答書の有効期間はどれくらい?

👉 1年間です。
ただし、有効期限を過ぎた場合は再確認が必要となります。
再度経路確認して新しい回答書を取得します。

Q. 表示された経路以外を通行してもいい?

👉 NGです。
確認制度は、表示された経路を通行することが前提です。
勝手なルート変更やナビ任せで経路を逸脱すれば、違反となる場合があります。

■ まとめ

👉 許可制度では、申請から通行まで一定の期間を要していたのに対し、確認制度では通行可能経路を即時に確認でき、そのまま通行できる点が大きな特徴です。

👉 従来の「申請して待つ」仕組みから、「検索してすぐ走れる」仕組みに変わった画期的な制度といえます。

また、確認制度は一定の条件を満たす車両であれば利用可能であり、適用範囲内であれば効率的に運用できる制度となっています。

■ 確認制度が向いているケース

  • 定期輸送
  • 主要道路中心の運行
  • 急ぎ案件(当日・翌日対応)
  • 経路変更の可能性がある現場

👉 スピードと柔軟性を求める場面で特に有効です。

■ 利用できないケース

  • 未収録道路を含む経路
  • 個別協議が必要な区間
  • 条件外となる車両

👉 このような場合は、従来の特車許可制度による対応が必要です。

👉 確認制度は非常に便利な制度ですが、すべての案件に対応できるわけではありません。

そのため、「確認制度で対応可能か」を事前に判断し、難しい場合は速やかに許可申請へ切り替えることが重要です。

■ お問い合わせ

👉 特殊車両通行確認制度は、使いこなせるかどうかで業務効率が大きく変わる制度です。

👉 制度を正しく使えば大きなメリットになります。

  • 確認制度と許可制度の使い分けが分からない
  • 自社車両が対象になるか知りたい
  • 最短で通行したい
  • 複数ルートを効率的に管理したい

上記のようなお悩みがある場合は、お気軽にご相談ください。

当事務所では、

  • 👉 確認制度の導入サポート
  • 👉 許可制度との使い分け提案
  • 👉 車両登録・申請代行
  • 👉 運用設計

まで対応しています。

👉 現場経験を活かし、実務目線で最適な通行条件の選定から申請までサポートいたします。

お問い合わせは下記のリンクよりお願いいたします。

➡ お問い合わせページ

➡ アリエス行政書士事務所

➡ 特車専用サイト「特車ドットコム」

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