特殊車両通行許可とは
一定以上の大きさや重量を超える車両が道路を通行する際に必要となる許可制度です。
トレーラーや大型トラック、クレーン車などは、積載状態や車両構造によって一般的な制限を超えることがあり、そのままでは道路を通行することができません。
そのため、通行経路や通行条件を事前に確認し、道路管理者の許可を受ける必要があります。
特殊車両とは?定義と具体例を解説
特殊車両とは、以下のいずれかに該当する車両をいいます。
- 車両の構造が特殊なもの
- 積載する貨物が特殊なもの
これにより、車両の幅・長さ・高さ・重量が法令で定められた「一般的制限値」を超える場合に該当します。
例えば、建設現場への資材搬入では、クレーン車や重機運搬車が使用されることが多く、積載状態によって車両総重量が一般的制限値を超えるケースが多く見られます。
なお、「空車であれば問題ない」と思われることがありますが、車両の構造自体が一般的制限値を超えている場合は、積載していなくても特殊車両に該当するため注意が必要です。
このような場合、無許可で通行すると違反となる可能性があります。
一般的制限値とは?基準と考え方
一般的制限値とは、道路を通行する車両の大きさや重量について、法令で定められている基準のことです。
主な基準は以下のとおりです。
- 【大きさ】
- 幅:2.5m
- 長さ:12m
- 高さ:3.8m
- 【重量】
- 車両総重量:20t
これらの基準を1つでも超える場合、特殊車両として扱われます。
なお、上記の基準以外にも細かく制限値が定められています。
詳しい数値や軸重・最小回転半径などについては、「一般的制限値とは?」の記事で解説しています。
なぜ特殊車両通行許可が必要なのか?
この制度は、以下の目的で設けられています。
- 道路や橋梁の損傷防止
- 交通の安全確保
一般的制限値を超える車両が自由に通行すると、道路構造への負担や事故リスクが高まるため、原則は道路を通行することができません。
しかし、事前に道路管理者の許可を得ることで道路を通行できる仕組みになっています。
■ 特車制度のポイント
特殊車両通行許可制度は、単に一般的制限値を超える車両の道路の走行を制限するためのものではなく、道路の保全と交通の安全を両立させるための仕組みです。
そのため、車両の条件だけでなく、通行する経路や時間帯、通行方法なども含めて総合的に判断されます。
同じ車両であっても、通行する道路や条件によって許可内容が変わる点が特徴です。
特殊車両通行許可が必要になるケース
例えば、次のような車両は特車に該当する可能性があります。
- レーラー
- 大型トラック
- 大型クレーン車
- 重機運搬車
特に建設現場への搬入では、積載状態によって重量超過となるケースが多く見られます。
また実務上では、元請け様から「とりあえず通ってほしい」と依頼されるケースもありますが、許可を取得せずに通行した場合は、運転者だけでなく事業者側にも責任が及びます。
クレーン作業や重量物搬入についてはこちら
(クレーン作業に特車は必要!?) (重量物運搬車両に特車は必要!?)
特車申請の流れ(概要)
特殊車両通行許可の申請は、主にオンラインで行われます。
基本的な流れは以下のとおりです。
- 車両情報の登録
- 通行経路の作成
- 申請書の作成
- 申請データの提出
- 道路管理者による審査
- 許可証の発行
個別協議・未収録道路に注意
通行経路によっては、通常の審査ではなく「個別協議」が必要になる場合があります。
特に以下の場合は注意が必要です。
・未収録道路を通行する場合
・橋梁など構造物の限度重量の確認が必要な場合
・車両が大きく条件が厳しい場合
特に、未収録道路や狭い市道を含む経路では、個別協議となり許可までに時間がかかることがあり、工事日程に影響するケースも少なくありません。
特車違反と罰則
特殊車両通行許可を取得せずに通行した場合や、許可条件に違反した場合は、罰則の対象となります。
主な違反は以下のとおりです。
- 無許可通行
- 許可条件違反
- 許可証の不携帯
違反内容によっては、
最大100万円以下の罰金が科される場合があります。
また、両罰規定により、 法人にも責任が及ぶ点に注意が必要です。
詳しい違反内容はこちら
(特車の違反とは!?)
まとめ
特殊車両通行許可は、大型車両や重量物搬入において欠かせない制度です。
特に以下のポイントが重要です。
- 一般的制限値を超える場合は許可が必要
- 経路によっては個別協議が必要
- 無許可通行は重大なリスクとなる
特車申請は一見シンプルな手続きに見えますが、経路や車両条件によって難易度が大きく変わります。
特に個別協議が必要な案件では、事前の判断によってスケジュールや通行可否が左右されるため、慎重な対応が重要となります。
■ こんな方はご相談ください
- 特車申請が必要か判断できない
- 急ぎで許可を取得したい
- 個別協議になるか事前に知りたい
- 経路作成や申請に不安がある
当事務所では、特車申請から個別協議まで対応しております。
最後に
近年はコンプライアンスが強く求められる時代であり、企業を守るためにも適切に特殊車両通行許可を取得することが重要です。
特殊車両通行許可の手続きは、車両情報の確認や通行経路の設定など専門的な知識が必要となる場合もあります。
特殊車両通行許可でご不明点等ございましたら、当事務所にお気軽にお問い合わせください。
状況に応じた適切な手続きについて、丁寧にサポートいたします。
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