クレーンによる作業を行う際に、

「特車申請は必要なのか?」
「道路使用許可との違いが分からない」
このような疑問を持つ方は多いのではないでしょうか?
結論からいうと、クレーン作業では
👉 「通行の許可」と「作業の許可」を分けて考えることが重要です。
まず、搬入などの作業そのものに対して特殊車両通行許可が必要になるわけではありません。
ただし、
- クレーン車や搬入車両が一般的制限値を超える場合
👉 特殊車両通行許可(特車申請)が必要(通行のための許可) - 道路上でクレーン作業や搬入作業を行う場合
👉 道路使用許可が必要(作業のための許可)
さらに実務上は、道路使用許可の申請時に特殊車両通行許可書の添付を求められるケースもあります。
つまり、クレーン搬入では
「現場まで行くための許可(特車)」と「現場で作業するための許可(道路使用)」
この2つを正しく整理することが重要です。
「クレーン 特車申請」「クレーン 道路使用許可」などで検索されることも多く、実務では両者を混同してしまうケースも少なくありません。
この記事では、クレーン作業における特車申請の必要性と、道路使用許可との違いについてわかりやすく解説します。
■ クレーン作業で特車申請が必要なケース
クレーン作業では、すべての場合で特車申請が必要になるわけではありません。
判断基準は車両の大きさ・重量が一般的制限値を超えているかどうか です。
■ 特車申請が必要となる主なケース
- 大型クレーン車を使用する場合
- 重機や機材を積載して重量超過となる場合
- 車両の幅や高さが制限値を超える場合
■ 特車申請が必要となる主な車両
- ラフタークレーン
- オールテレーンクレーン
- 重量物運搬車
👉 これらは特車に該当するケースが多くあります。
■ 特車申請が不要なケース
- 車両が一般的制限値内である場合
- 小型クレーンの場合
👉 この場合は特車申請は不要です。
ただし、車両そのものは制限値内であっても、積載状況や通行経路によって確認が必要になる場合があるため注意が必要です。
■ なぜ特車申請が必要なのか?
特殊車両通行許可は、道路の保全と交通の安全確保のための制度です。
大型車両や重量車両が通行すると、
- 橋梁への負担
- 道路の損傷
- 交通事故のリスク
上記のリスクが高まるため、事前に審査を行う必要があります。
特にクレーン車は、車両重量や軸重が大きくなることが多く、一般的制限値を超えるケースでは特車申請の要否を必ず確認することが重要です。
一般的制限値についてはこちらの記事で詳しく解説しています
■ 道路使用許可とは?
一方で、クレーン作業では道路使用許可が必要になるケースがあります。
道路使用許可とは、道路上で作業や工事を行う場合に、警察署長の許可を受ける手続きです。
■ 道路使用許可が必要なケース
- 道路上にクレーンを設置する場合
- 車線規制や通行止めを行う場合
- 交通に影響を与える作業を行う場合
👉 「通行」ではなく「作業」が対象です。
例えば、道路上にクレーンを据え付けて荷揚げ作業を行う場合や、敷地内であってもクレーンの一部が歩道や道路にはみ出して作業を行う場合には、道路使用許可が必要となることがあります。
■ 特殊車両通行許可と道路使用許可の違い
この2つはよく混同されますが、まったく別の制度です。
項目ごとにまとめると以下の通りです。
- 根拠法令 道路法
- 管轄 道路管理者
- 内容 車両の通行
- 目的 道路保全・安全
- 根拠法令 道路交通法
- 管轄 警察署
- 内容 道路上の作業
- 目的 交通安全・円滑
👉 簡単にまとめると
- 特殊車両通行許可 → 通るための許可
- 道路使用 → 作業するための許可
この違いを理解していないと、必要な手続きを一部取り漏らしてしまうことがあるため注意が必要です。
■ 両方必要になるケース
実務上は、特車申請と道路使用許可の両方が必要になるケースが多いです。
例えば、
- 大型クレーンや重量物運搬車を使用した作業
- 道路上で据付作業
- 交通規制を伴う作業 など
👉 この場合
現場までの移動 → 特車申請
現場での作業 → 道路使用許可
■ 実務でよくあるパターン
例えば、クレーン車やトレーラーなどで現場まで走行して、そのまま道路上で作業を行うケースでは、
・現場までの通行 → 特殊車両通行許可
・現場での作業 → 道路使用許可
の両方が必要になります。
また、道路使用許可の申請時に特殊車両通行許可を添付資料として求められる場合もあります。
👉 どちらか一方だけでは不十分な場合があるため注意が必要です。
■ 工事現場でよくあるケース
工事現場では、
・特車は取っているが道路使用許可を忘れている
・逆に道路使用だけで特車を取っていない
といったケースが見られます。
この場合、 必要な許可を取得していない状態になる可能性があります。
■ 許可の取得漏れによるリスク
必要な許可を取得せずに作業を行った場合、
- 作業の中止命令
- 是正指導
- 罰則の対象
となる可能性があります。
特に元請け・下請けの関係では、どちらが申請を行うか曖昧になりやすいため、事前の役割分担が重要です。
■ 注意点(実務で重要)
実務上、クレーンなどで道路上作業を行う場合は、特殊車両通行許可(特車)+道路使用許可を取得するのが一般的です。
ただし、特車の申請内容や通行条件によっては、道路使用許可に影響が出るケースがあるため注意が必要です。
■ ケース①:経路条件による影響
- 狭い交差点や幅員の狭い道路を通行する場合
- 未収録道路が含まれる場合 など
👉 個別協議となる可能性あり
👉 協議結果によっては不許可となる場合あり
👉 最悪の場合、工事自体が実施できないリスクあり
ケース②:車両条件による影響
- 重量や軸重が基準を超える場合 など
👉 通行条件が付される可能性あり
👉 一部区間で夜間走行などの条件が付く場合あり
👉 当初予定していた昼間作業が夜間作業に変更となる可能性あり
■ まとめ(重要ポイント)
特車の内容は、単なる「通行許可」にとどまらず、現場の作業計画そのものに影響を及ぼす可能性があります。
そのため、事前に経路・車両条件を十分に確認し、余裕をもった申請・計画を行うことが重要です。
■ クレーン作業で見落とされやすいポイント
クレーン作業では、搬入経路だけでなく、設置場所や作業範囲によっても必要な手続きが変わる場合があります。
例えば、道路上にアウトリガーを張り出して作業する場合は、道路使用許可の内容や範囲を正確に設定する必要があります。
また、作業位置によっては交通誘導員の配置や、追加の安全対策が求められることもあります。
さらに、搬入経路に未収録道路が含まれている場合は、特車申請で個別協議が必要となり、許可までの期間が大きく延びることもあります。
👉 「通行」と「作業」を分けて考えることが重要です。
■ よくある質問
必ず必要とは限りません。
車両の寸法や重量が一般的制限値内であれば不要な場合もあります。
いいえ、現場まで走行する車両が、一般的制限値を超える場合は道路使用許可とは別に特車申請が必要です。
作業内容や車両条件によります。
ただし、大型クレーンを使って道路上で作業する場合は、両方必要になるケースが多いです。
■ まとめ
クレーン搬入作業では、
- 車両条件 → 特車申請
- 作業内容 → 道路使用許可
👉 この2つを分けて考えることが重要です。
特に、
- 大型クレーン
- 重量物搬入車両
- 道路上作業
👉 これらがある場合は、両方必要になるケースが多いです。
クレーン作業は一見単純に見えても、経路・車両・作業内容によって必要な手続きが変わるため、事前確認を行わずに進めるのは危険です。
事前確認と必要な準備をすることがとても重要になります。
■ こんな方はご相談ください
- 特車申請が必要か分からない
- 道路使用許可との違いが分からない
- クレーン作業の手続きをまとめて依頼したい
- 急ぎで許可を取得したい
クレーン作業では複数の許可が必要になることが多いため、判断を誤るとスケジュールに影響する可能性があります。
👉 初めての方でも、状況をお伺いしたうえで「どの許可が必要か」からご案内いたします。
当事務所では、特車申請・道路使用許可の両方に対応しております。
まずはお気軽にご相談ください。
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