包括申請と普通申請の違いとは?どちらが有利かを解説

特殊車両通行許可の申請を行う際に、
- 「包括申請と普通申請の違いが分からない」
- 「どちらを選べばいいのか?」
このような疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
結論として、包括申請は複数台の車両を一度の申請でまとめておこなう申請方法です。
一方で、普通申請は一台のみで申請するやり方です。
この記事では、それぞれの違いと実務での選び方について解説します。
■ 包括申請とは?
👉 包括申請とは、複数の車両をまとめて申請する方法です。
しかし、包括して複数台を同時に申請するためには以下のような要件があります。
- 車種が同じ場合
- 軸数が同じ場合
- 経路が同じ場合
- 積み荷が同じ場合
- 通行期間が同じ場合
👉 上記の要件をすべて満たさないと包括して申請することができません。
■ メリット
- 複数台をまとめられるので申請書の作成時間が短縮
- 複数台申請することで、車両トラブルなどがあった際に代替ができる
- 許可証の管理がしやすい
👉 業務効率が向上します。
■ デメリット
- 車両諸元の入力時にミスがおきやすい
- 更新申請をする際、複数台の車両のうち1台でも入れ替えると新規申請になる
- 車両諸元の各項目が一番大きい数値で算定される➡条件が悪くなりやすい
👉 条件が悪くなるとは、
| 項目 | 車両A | 車両B | 包括申請の車両諸元 |
|---|---|---|---|
| 車両重量 | 23t | 27t | 27t |
| 軸重 | 8t | 11t | 11t |
| 幅 | 3.0m | 2.5m | 3.0m |
| 長さ | 12m | 15m | 15m |
| 高さ | 4.0m | 3.5m | 4.0m |
たとえば、AとBの車両2台の包括申請の場合、上記の表のような車両諸元になります。
👉 1台で申請するよりも悪い条件が付きやすくなるため、注意が必要です。
■ 普通申請とは?
普通申請とは、1台だけで申請するシンプルな申請方法です。
👉 包括申請申請のような要件などは特に設けられていません。
■メリット
- 車両諸元の入力がシンプルなため、ミスをしにくい
- 申請車両の車両諸元が他の車両の影響を受けることがない
👉 包括申請に比べると、通行条件が悪くなりにくい
■デメリット
- 包括申請と同じ台数を申請する場合、申請回数が増える
- 申請書作成に時間と手間がかかる
- 更新申請などの管理が煩雑になる
- 1台のみの申請の場合、車両トラブルなどがあった場合、対応できない
👉 管理面においては不向きです。
■ 実務でのコストの違い
包括申請と普通申請でのコストの違いは以下の通りです。
■ 金銭的コスト
① 手数料の場合
申請手数料は、「 申請台数 × 経路数 × 200円 」で算出されます。
経路数が同じであれば、普通申請よりも包括申請のほうが包括台数分、手数料が高くなります。
ただし、普通申請でも包括台数と同じ台数分、回数を分けて申請すれば手数料は同じです。(当然の話なんですが)
👉 包括、普通申請問わず、1台当たりの手数料は同じです。

② 専門家に依頼する場合の申請料金
もちろん、自分で申請を完了させる場合には申請料金は発生しませんが、
行政書士などの専門家に依頼する場合は料金や報酬が発生します。
ポイントとして、以下のようなことが挙げられます。
- 👉 同じ台数を申請するならば、包括申請のほうがコストを抑えられるケースが多い
- 👉 更新申請を運用していく場合も、包括申請のほうが割安となる傾向にある
- 👉 申請料金を抑えたい場合は、普通申請で1台のみにする
行政書士などの専門家に依頼する場合の料金は事務所によって異なります。
👉 行政書士報酬(申請料金)についてはこちら
👉 行政書士に依頼するメリット・デメリットについてはこちら
■ 管理的コスト
👉 包括申請と普通申請では、金銭面だけでなく、管理にかかる手間(=管理的コスト)にも違いがあります。
■ 包括申請の管理コスト
基本的には低いです。
- 許可証がまとまるため管理しやすい
- 更新時も一括で対応できる
- 車両ごとの申請状況を個別に把握する必要がない
■ 普通申請の管理コスト
基本的には高いです。
- 車両ごとに許可証を管理する必要がある
- 更新時期がバラバラになりやすい
- どの車両がどの経路を持っているか把握が必要
台数が増えるほど管理が煩雑になりやすいです。
■ 包括申請と普通申請の違いまとめ
違いを簡単に整理すると以下のようになります。
| 項目 | 包括申請 | 普通申請 |
|---|---|---|
| 対象 | 複数台(要件あり) | 1台のみ |
| 効率 | 高い | 低い |
| 柔軟性 | やや低い | 高い |
| 金銭コスト (依頼する場合) | 割安 | 1台のみであれば最安 |
| 管理 | 一括管理しやすい | 個別管理で煩雑 |
| 通行条件 | 悪くなりやすい | 申請車両による |
👉 運用形態によって適した方法が異なります。
■ どちらを選ぶべきか?
👉 実務では単純にどちらが良いかではなく、運用スタイルで決めるのが一般的です。
■ 包括申請が向いているケース
- 同じような車両を複数保有している
- 定期的に同じ経路を通行する
- 更新を前提に運用する
- 管理を効率化したい更新申請を運用したい場合
👉 運送会社などに多いパターンです。
■ 普通申請が向いているケース
- 車両ごとにスペックがバラバラ
- 現場ごとに経路が変わる
- 単発案件が多い
- 条件をできるだけ良くしたい
👉 スポット対応などの申請に向いている
■ よくある問い合わせ
Q. 包括申請は必ずお得になりますか?
必ずしもお得になるとは限りません。
確かに申請作業や管理面では効率化できますが、車両諸元が最大値で算定されるため、通行条件が厳しくなる可能性があります。
結果として、夜間通行や誘導車などの条件がつき、運用コストが増えるケースもあるため注意が必要です。
Q. 普通申請でも更新はできますか?
はい、可能です。
ただし、車両ごとの更新になるため、更新時期の管理が煩雑になりやすいです。
また、台数が多い場合は更新漏れのリスクがあるため注意が必要です。
Q. 包括申請はどんな会社に向いていますか?
同一規格の車両を複数保有している、定期運行が多い、申請業務を効率化したいというような会社に向いています。
特に運送会社などでは有効なケースが多いです。
■ まとめ
包括申請と普通申請の主な違いを整理すると、
👉 包括申請
- 効率重視
- 管理しやすい
- 条件が悪くなりやすい
👉 普通申請
- 柔軟性重視
- 条件を最適化できる
- 管理が煩雑
👉 結論として、大きくわけると「効率を取るか、条件を取るか」で選ぶのがポイントです。
■ お問い合わせ
- どちらを選べばいいか分からない
- 運用方法に合った申請をしたい
- 手間を減らしたい
- 最適な方法を知りたい
👉 上記のような場合でも、状況をお伺いしたうえで「最適な申請方法」からご案内いたします。
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